世界から◯◯◯が消えたなら
購入したのはずっと前だが、現在『世界から猫が消えたなら』を2週目中。
自分が"いい本"と思う本は、2度目を読んでもどこか新鮮さがある。
著者は、本屋大賞ノミネート作品『億男』でも有名な川村元気。
余命わずかな30歳の郵便局員がこの作品の主人公。
ある日、彼は医者に脳腫瘍のため余命を宣告される。呆然とする彼。
そして、そこに自分と同じ顔をした悪魔が現れ、身の回りにあるものと引き換えに自分の寿命を延ばすという契約を提案してくる。
チョコレート、電話、映画etc...。
彼の寿命を延ばす代わりに次々と身の回りのものを消していく悪魔。
取るに足らないと思われる身の回りのもの。あることで人間を縛っていると思われるもの。失くなることを考えたこともないもの。
しかし、失くなることで分かるその価値。蘇る思い出。
例えば、コーラがこの世界から失くなったら?歯ブラシが失くなったら?キーホルダーが失くなったら?本が失くなったら?友達が失くなったら?
ふと、こんな"もし〜"を考えてみた。
身の回りの何気ないもの・ひとに"愛"を感じるキッカケをくれるそんな作品です。